インフルエンザ中は菌が感染するから部屋干しはNG?洗濯は一緒か分けるかの疑問

寒い季節になると気になるのがインフルエンザの流行ですよね。

国内で年間に感染する人数は例年1000万人を超えるほど感染力が強いインフルエンザ。

もし家族がインフルエンザに感染したら隔離して感染を防ぐしかないのですが、気になるのが洗濯物です。

インフルエンザの菌は、衣服などに付着して感染してしまうのでしょうか。

そして洗濯しても菌は衣服から落ちないのかなどの疑問について調べました。

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インフルエンザ菌が感染する仕組み

まず、インフルエンザに感染する仕組みについて知っておきましょう。

感染のルートは2つあります。

  • 飛沫感染
  • 感染者の咳やくしゃみなどから、ウイルスを含む飛沫が空気中に拡散し、健康な人が吸い込むことにより感染

  • 接触感染
  • 感染者が咳やくしゃみをした時、口を覆った手にウイルスが付着し、その手で健康な人に触れて感染

接触感染は、直接触れるだけでなく物を介して感染することがあります。

ドアノブやスイッチなどの家具にも付着しますので、そこから感染する可能性もあるでしょう。

インフルエンザ菌の生存時間

付着したウイルスは、温度や湿度の条件にもよりますが、約2時間から最大8時間まで生き残るといわれています。

当然、衣服にも付着してインフルエンザに感染することは十分にあります。

菌の付着への対応策

感染者が触ったと思われる場所には、消毒スプレーなどをしてよく拭き取り、衣服なども素手で触らないように気をつけましょう。

そしてずっと家にいる時でもこまめに手洗いをして菌を付着させないことが、より感染を防ぐ方法です。

洗濯は一緒でOK?インフルエンザ菌は洗濯で落ちる

ウイルスが衣服に付着するなら洗濯物は一緒に洗えないと思う方も多いでしょう。

ですがインフルエンザ菌は洗濯することで死滅し、洗濯槽内や衣服にも残ることはありません。

毎年流行して多くの人が感染するウイルスですが、菌自体はそれほど強いものではないのです。

一緒に洗ってもインフルエンザに感染することはないので大丈夫です。

ただし、洗濯する前の衣服を運ぶときには、インフルエンザの菌が付着している可能性がありますので素手で触らないように気を付けてください。

衣服やシーツ、タオルなどに下痢や嘔吐などがあった場合には他の感染症も疑われるます。

念のため漂白剤などを使用して消毒し、別に洗濯した方が良いでしょう。

インフルエンザ中の洗濯物の部屋干し

冬は気温が低く日照時間も短いので外に干しても乾かず、部屋干しになることが多いです。

そんななか感染者の咳やくしゃみからウイルスが空気中に飛散し、部屋干ししている衣服に付着することは当然あります。

ではインフルエンザ中の部屋干しは避けたほうがよいのでしょうか。

実はむしろ部屋干しをすることがインフルエンザ菌の感染予防になります。

部屋干しによってインフルエンザ菌が生存しにくい環境を作り出すことができるのです。

インフルエンザ菌は高湿度に弱い

インフルエンザの流行は冬であることからわかるように、生存しやすい環境は寒くて乾燥した状態になります。

ある実験で部屋の湿度と温度を次のようにしました。

  • 温度:21~24℃
  • 湿度:50~60%

この数値に保ったところ、ウイルスの生存率が6時間後に5%以下になったそうです。

同じ条件で湿度が20%以下だと、ウイルスの生存率が60%以上だったという結果になっています。

ですので濡れた洗濯物を部屋干しをすることで室内の湿度が高くなりますので、インフルエンザ菌が生存しにくい環境となります。

湿度計で湿度を管理

湿度が気になる方は100均などで湿度計は購入できますので、測りながら加湿器などを利用して湿度を下げないように気をつけましょう。

インフルエンザ菌を確実に死滅させる方法

乾いた衣服はすぐにしまいたいですが、出掛けていたりすると干した状態になります。

だからといってインフルエンザ中の家族に洗濯物の取り込みを頼むと、手から衣類に付着する可能性が高いので嫌ですよね。

せっかく洗濯して乾いた衣類もインフルエンザ感染者が同じ家にいる限り、空気中に飛散した菌が再付着する可能性は否定できません。

そこでインフルエンザ菌をより確実に死滅させる方法をご紹介しましょう。

なるべく日光に当てる

インフルエンザウイルスは先に説明したように、それほど強い菌ではなく日光に弱いとされています。

冬の直射日光に数十分間照射するだけで、殺菌されて死滅してしまいます。

窓際に部屋干しして日光を当てたり、夜間に部屋干しした場合は朝の支度の合間に外に出すだけでも消毒になるでしょう。

アルコールなどの消毒スプレーをする

帰宅が遅く、日の出前に出かけるので日光に当てる時間がない!という方は、部屋干し後にアルコール消毒する方法もあります。

スーパーの入り口などで手に吹きかける消毒スプレーなどです。

乾いた洋服がびしょびしょになるまで吹きかける必要はありませんが、不安な方は15秒くらい吹きかけるようにしましょう。

実験で判明した菌の死滅時間

ある実験で、15秒以上の消毒が菌死滅の有効時間だという研究結果があるそうです。

 まとめ

インフルエンザ菌の衣類からの感染について調べてみましたが、次のことがわかりました。

  • インフルエンザは感染ルートは、飛沫感染、接触感染で、衣服など物を介しても感染することがある
  • 付着したウイルスの生存期間は、約2時間から最大8時間
  • インフルエンザ菌は洗濯することで死滅するので一緒に洗濯が可能
  • 下痢や嘔吐などがついた衣服は、念のため漂白剤などで消毒して別で洗濯
  • インフルエンザ中でも洗濯物の部屋干しは可能
  • 部屋干しをして湿度を上げることで、菌を死滅させることができる
  • 不安な場合は日光に照射したり、アルコール消毒をする

インフルエンザの感染者が自分及び家族にいる場合は、以上のことに気を付け、なおかつ手洗いなども徹底して行いましょう。