インフルエンザの季節になると、「もし、自分がインフルエンザに発症したら、飼ってる猫や犬は大丈夫なのかな・・・?」
と不安に思っている方も多いと思います。
動物病院の看護師さんから、インフルエンザが流行すると、感染した患者さんから「うちのペットは大丈夫ですか」という問い合わせが多いと聞きました。
インフルエンザは感染力が強いことが知られています。
それはペットにもうつるという意味か?また、うつるとしたらどんな対策をすれば良いか?
このあたりを調査します。
インフルエンザはペットにうつる?
インフルエンザは、少し前までペットにはうつらないと言われていましたが、新しい情報では犬にもうつることもあるようです。
犬猫への感染例をみてみましょう。
2011年11月の日本の学会で発表された感染例で、犬366匹の血液を調べたら14匹がインフルエンザに感染していたとありました。
これはあくまで血液検査の結果ですが、発症してもひどくならずに自然に治ったか、発症しなかったようです。
世界中から人から動物への感染が報告
まだ世界中で飼い主(人)から動物へ感染したという事例はそんなに多くはありませんが、下記が報告されています。
- 人から猫へ感染したと思われるのが13件
- 人から犬への感染が1件
現在のところ、まだまだそれだけの事例しかありません。
ですから一般的なインフルエンザであれば、人間とペット間では感染しずらいのでそんなに神経質になることはないです。
新型インフルエンザのように、いろいろと形態を変えたインフルエンザが出てくるありますので、その時には注意が必要でしょう。
動物にかかるインフルエンザの種類
動物がかかるインフルエンザには人・鳥・馬・犬・豚などの種類があって基本的にはそれぞれ同種間に感染します。
- 人インフルエンザ=人から人へ感染する
- 鳥インフルエンザ=鳥から鳥へ感染する
- 馬インフルエンザ=馬から馬へ感染する
- 犬インフルエンザ=犬から犬へ感染する
- 豚インフルエンザ=豚から豚へ感染する
しかし2009年に流行した新型の豚インフルエンザは、犬、猫、豚、鶏、フェレットへ感染したという例があります。
ウイルスが突然変異したのでしょう。
本来は感染するはずのない同じ種以外の動物にも、感染があったというわけです。
今後どういった事態が起きるのか誰にも予想ができないので、常にアンテナを張り情報を得る必要がありますね。
情報はこちらから→https://www.niid.go.jp
媒介して人間や他のペットにもうつる?
今のところインフルエンザが、何か他の動物や生物が媒介して感染するという例はありません。
インフルエンザは空気感染で、咳や乾燥した空気中に漂うウイルスで感染します。
蚊やのみ・ダニなどから感染することはありません。
媒介するというと、代表的なのが蚊です。
インフルエンザは主に冬に流行しますので、蚊が媒体になるとは考えられません。
今のところ飼ってるペットから他の動物や人間に媒介して、感染したという報告はないようです。
インフルエンザにかかったときのペットとの接し方
飼い主が熱で苦しんでいるときに、いつも傍にいる愛犬や愛猫にうつったらと思うと心配になりますね。
飼い主が具合が悪いと、心配で顔を覗き込み傍に寄ってきます。
そのときにペットの口に、顔を近づけたりしないようにしましょう。
どうしてもペットが傍から離れないときには、
- しっかりと手洗いをする
- うがいを行う
- マスクをする
などをして接するようにすると安心かと思います。
絶対に部屋に入れないとかそこまでする必要はないでしょう。
インフルエンザに家族が感染し、ペットに変化があった場合
もし万が一家族に感染者が出てペットが同じように、
- 元気がない
- 食欲がない
- 発熱
- 呼吸困難
などの症状が見られた時は、早めに動物病院で診てもらった方が良いと思います。
まとめ
- インフルエンザは人からペットの犬や猫にうつることもある
- 新型インフルエンザなどの突然変異はありうる
- インフルエンザの感染は、基本は同じ種類の生き物同士が感染している
- インフルエンザが、他の動物や生物が媒介して感染するという例はない
- 家族がインフルエンザに感染したら、ペットにもうつるのではと神経質にならなくても良い
- インフルエンザにかかったら治るまでペットの口に、顔を近づけない、マスクをするなどの対処をする
流行する季節には、今年はどんなタイプのインフルエンザが流行るのか気をつけて情報を得るようにしましょう。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。