海外旅行のガイドブックを読んでいるとよく「サマータイム」という文字を目にします。
ニュースなどでも1度は耳にしたことがある人がほとんどだと思いますが、日本人の私たちにはあまり馴染みのない言葉ですよね。
その「サマータイム」とはなんでしょうか。
意味をわかりやすく解説して、メリット・デメリットなどをまとめてみたいと思います。
サマータイムの意味を簡単に解説
サマータイムは、英語で「Summer Time」であり、日本語に直訳すると「夏の時間」ということはなんとなく想像がつきます。
ただそれが一体どんなもので、どんな役割をもったものかは検討がつかない人が多いはずです。
サマータイムが行われる期間はアメリカの場合でみると、
毎年、3月の第2日曜日の午前2時から、11月の第1日曜日の午前2時まです。
ではサマータイムとはどんな風に実施されてるのか、わかりやすく解説していきます。
サマータイムの実施例
2018年の場合を例にだして説明します。
2018年のサマータイムは、3月11日(日)から11月4日(日)までです。
正確にいうと、3月11日の深夜・午前2時から11月4日の午前2時までです。
つまり、始まりの日に1時間損して、終わりの日に1時間分を取り戻すということです。
始まりの日は1日が23時間になって、終わりの日が25時間の計算になりますね。
全体でみると、1日24時間の基本は変わりません。
サマータイムの時間調整のやり方
やり方は、始まりの日と終わりの日は、寝る前に家じゅうの時計を1時間早めておくのです。
起きたときには時間が変わっています。
今まで6時に起きていた人は、時計は同じ6時です。
サマータイムの時間調整しているので、1時間少ない睡眠時間になっていますが、電車やバスも同じように1時間早くなっているので、生活には支障はありません。
サマータイムの開始時期と考案者
サマータイムはいつ頃始まり、誰が考え出したのでしょう。
どうやら1784年にこのサマータイムのアイデアを最初に発表したのは発明家で科学者のベンジャミン・フランクリンの冗談から始まったようです。
ベンジャミン・フランクリンは知ってる方も多いはずです。
小学校のときに習った、タコを上げて雷を集め、雷が電気であると証明したアメリカの科学者で政治家にもなった人ですね。
いつも夜遅くまで起きていて朝寝坊だったベンジャミンが、たまたま朝6時に目をさまして外を見ました。
するともう陽が昇っており、
「みんなが早起きしたらろうそくの節約になるのでは」と言ったのが始まりのようです。
当時ろうそくは動物の脂から作られとても高価で貴重だったので、普段からろうそくの節約が話題にのぼっていたようです。
18世紀ごろからもう省エネ問題はあったのですね。
しかしその時代にはサマータイムは実施されず、1916年にドイツやイギリスで実施したのが始まりだと言われています。
サマータイムのメリット・デメリット
アメリカではサマータイムを導入して間もなく70年になるようなのでメリットが多く締めていると思いますが、その一方でデメリットもあるようです。
どのようなことがあるのか調べてみました。
メリット
サマータイムにはメリットが4つあります。
- 照明の節約(省エネ)になる
- 経済効果が上がる
- 余暇が充実する
- 犯罪が減る
などがあります。
照明の節約(省エネ)になる
今はLEDライトが普及してきたので、照明による電気の消費も多少は節約になっています。
アメリカでサマータイムが今でも続いているのは1番に、電気の使用量が下がっているということがいえます。
経済効果が上がる
これは景気が活発になると言うことですね。
サマータイムでは起きている時間が1時間多くなり、自然に外出して買い物をする人や遊びに出かける人も増えるので、お金は使います。
ですからから経済効果は上がります。
日本でも金曜日は仕事を定時で切り上げようという、プレミアムフライデーなるものが出ましたがなかなか効果は上がっていないようです。
余暇が充実する
節約でエコを考えると、仕事を終えた後のプライベートな時間の充実というメリットが期待されています。
退社時間が1時間早くなりますから、その分買い物をしようという気持ちのなりますね。
- ショッピング
- 外食
- レジャー
など外出の機会が増えます。
犯罪が減る
サマータイムを導入すると今まで暗い夜道を帰宅していたのが、1時間早く帰れるので明るい時間に家に戻れます。
それに伴って犯罪の巻き込まれにくいでしょう。
顔が見える時間帯は犯罪を犯しづらく、暗いほうが顔が見えにくいので犯罪は起きやすいという理由だそうです。
日本でも秋になり陽が沈むのが早くなると、帰宅時に暗いのは心細いですし危険が伴いますよね。
デメリット
ではデメリットも見てみましょう。
- 睡眠の不足で健康問題がおきる
- 時計合わせにコストがかかる
などが考えられます。
睡眠の不足で健康問題がおきる
サマータイムを導入したら特に夜型人間にはつらいようです。
1時間早く布団に入って1時間早く起きるというのですが、いきなり明日から変えるといっても体内の時計がそれを変えるのは難しいでしょう。
元気で健康な人は良いですが、体調が悪い人や睡眠障害で悩んでいる人には辛いと思います。
慢性的に寝不足の方が増えるかもしれませんね。
実際にロシアでは、サマータイムを導入して心筋梗塞が多発したという事例が多く出たために中止になったとも言われています。
時計合わせにコストがかかる
今はIT社会なので、パソコンの設定やデジタル機械の時計の設定でコストがかかります。
アメリカ中の時間の設定をしなくてはいけないので大変ですね。
サマータイム導入国
では心筋梗塞が多発して健康被害が多かったことでサマータイムを中止したロシアのことを書きましたが、他の国はどうなんでしょうか。
サマータイムの導入をしている国は、世界で約70ケ国と言われています。
意外に多いのには驚きました。
ヨーロッパではほとんどの国が導入していて、
- イラン
- 中東
南半球では、
- ニュージーランド
- オーストラリア
で行われています。
日本でも終戦後少しの間、サマータイムが実施されていました。
サマータイム中の観光で注意すること
海外旅行を考えている方は、旅行先の国がサマータイムを採用しているかどうかは大変重要です。
旅行で時差のある国に行くときに、飛行機のなかで時計を戻したりするのはよくあることですよね。
それと同じで海外旅行中にサマータイムに切り替わる場合は、電車や飛行機に乗り遅れないように時計を治すことを頭に入れておいた方がよいでしょう。
旅行中に時間が切り替わると集合時間に遅れるなどのトラブルに巻き込まれます。
対策は就寝前に時計を調整しておいて、朝起きたらサマータイムの時間になっているようにすると良いです。
まとめ
- サマータイムの意味を簡単に説明すると、海外で取り入れられている省エネのための政策
- 夏の太陽が早く昇るのを利用し、国中の時間を1時間早める
- 時計を早める時間はアメリカでは、毎年3月の第2日曜日の午前2時から11月の第1日曜日まで
- 始まりの日に1時間損して、終わりの日に1時間分を取り戻す。1日24時間は変わらない
- メリットには、省エネ・経済効果・犯罪の軽減などもある
- デメリットは、時間が変わるという変化に対応できず、病気になる人もおり中止した国もある
- 世界中で導入している国が70ヶ国もあり、日本でも一時導入されていた
- 観光で海外へ行くときには、サマータイムが導入されているのかを調べてから行く
以上サマータイムについて調べました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。