しし座流星群は、2001年には日本でも1時間あたり1,000個を超える流星が見られ、流星嵐となったことで有名です。
過去にも多くの流星嵐が記録されています。
そんなしし座流星群、2018年はどのように見えるのでしょう。
2001年のような流星嵐はまた見られるのでしょうか?
しし座流星群のピークの時期や方角などについて紹介していきます。
しし座流星群とは?
しし座流星群は、しし座に放射点を持つ流星群。
流星の数としてはそれほど多くありませんが、火球が多く流れて見ごたえがあります。
通常は極大時は1時間あたり数個の流星が観測できます。
過去に何度も1時間に1000個以上の流星が見られる「流星嵐」が観測され、流星天文学の発展に大きく貢献した流星としても有名です。
- 1時間に100個以上の流星が流れれば、「流星雨」
- 1時間に1000個以上の流星が流れれば、「流星嵐」
と呼ばれます。
毎年見られる時期はいつごろか?
しし座流星群の活動時期は、
毎年11月6日頃から11月30日頃です。
極大日は11月18日前後。
時刻は年によって変わります。
極大日前後の11月10日から20日までの間は流星が多く見られます。
流星群の極大時間(ピークの時間)
しし座流星群は、火球が多く見ごたえのある流星群です。
流星群が見られる期間や、流星の数はどうなのか詳しく見ていきましょう。
- 流星群が見られる極大時間や出現する期間
- ピーク時に見られる流星の数
- 昼間も見ることが出来るのか?
流星群が見られる極大時間や出現する期間
しし座流星群の一般的な出現時期は、
11月6日頃から11月30日頃ですが、流星の数が増えるのは11月10日頃からです。
2018年のピーク(極大日)は、11月18日の7時です。
ピークは日の出時刻の後になりますので観測できません。
11月18日の夜明け前が観測に最適の時間帯です。
ピーク時に見られる流星の数
ピーク時に見られる流星の数は1時間あたり5個くらいです。
この数は条件の良い場所で見た場合の数なので、空の明るさや天候によって見られる流星の数は変わります。
昼間も見ることができるのか?
流星群の観察は月明かりの影響も受けるくらいですから、
太陽の出ている昼間に見ることは難しいですね。
ただし、大きなチリが火球のように流れる場合は昼間でも見ることができるかもしれません。
とはいえ、そのような例はまれですので、月明かりのない夜に観測するのが1番です。
見えやすい方角や場所
しし座流星はしし座を放射点として出現します。
しし座の方角は東ですが、流星は全天に流れますのでどの方向を見てもかまいません。
ただし、空を広く見渡すのがポイントです。
- 広場
- 校庭
- 河川敷
など、視界の開けたところで観測すると良いでしょう。
できるなら寝転んで見るのが1番です。
気になる天気と夜の気温
2018年のしし座流星群のピーク11月18日は、月齢10でほぼ半月です。
月明りの影響が気になるところですね。
しかし深夜には月も沈み、
ピーク時刻が近づく夜明け前は観測には好条件であることがわかりました。
とすれば、気になるのはお天気のことです。
こればかりは、当日にならないとわかりませんが、過去の天気はどうだったのか調べてみました。
2008年以降、過去10年間の11月18日の天気とを調べたところ、
- 晴れ 7日間
- 曇り 2日間
- 雨 1日間
- 曇り 3日間
- 雨 3日間
- 雪 2日間
- 晴れ 4日間
- 曇り 4日間
- 雨 2日間
- 晴れ 5日間
- 曇り 3日間
- 雨 2日間
- 晴れ 5日間
- 曇り 3日間
- 雨 2日間
という結果になりました。
東京は晴れの確率が高く、その他のエリアは50%の確率です。
札幌は腫れの確率は低く雪になる場合もありますね。
秋の天気は変わりやすいので、極大日が近づいて来たら天気予報をチェックしてみましょう。
夜の気温はどのくらい
流星群の観測は夜になりますが気温はどのくらいなのか気になったので、それも調べてみました。
- 東京 6.1~14.4
- 札幌 -1.7~ 4.3
- 大阪 8.0~16.3
- 福岡 8.4~16.8
- 那覇 17.5~25.2
各地の過去10年の最低気温はこのような結果でした。
北海道はすっかり冬ですね。
やはり日本列島は南北に長いのだと実感できます。
秋の服装の目安としては以下の通りです。
- 20℃以上 長袖シャツ
- 20℃未満 カーディガン
- 16℃未満 セーター
- 12℃未満 コート
- 8℃未満 冬物コート
それに合わせてズボンなどの下に履くものも工夫してみてください。
流星群の観察は、
夜間であまり動くことがない状態なので1ランク上の寒さ対策をしたほうが良いでしょう。
沖縄以外のエリアでは、手袋やマフラーなどの小物も準備しておくと良いですね。
月の影響はどれぐらい受ける?
2018年のしし座流星ピーク、11月18日は月齢10。
つまり、10日夜の月(とおかんやのつき)の翌日でほぼ半月です。
空の状態によっても変わってきますが、月はとても明るいので、半月といえども2等星くらいの星もあまり見えないくらいの明るさです。
しかし夜半には月が沈んでしまうので、
ピーク時に近づく夜明け前には流星観測には良い条件となります。
あとはお天気が良くなることを祈るのみですね。
ライブカメラでの生中継配信
天体イベントがあると、ライブカメラでの生中継配信をすることがあります。
ライブ中継は、
- 自宅で気軽に見ることが出来るので、寒くても暑くても大丈夫
- 全国各地からの中継があるので、自分のエリアの天気が悪くても流星を見ることができる
- 高性能な機材で撮影しているので臨場感も抜群
- 専門家によるガイドがあり、流星群についての知識も得られる
など、良いことがいっぱいです。
天体イベントのライブ配信をするサイト
天体イベントのライブ配信をしているサイトは
- ニコニコ天体観測
- ウエザーニューズ「SOLiVE24」
などがあります。
ニコニコ天体観測
ニコニコ生放送の公式番組の一つ。
晴れ間を求めて、天文ガイドニコニコ天体観測チームが国内から生放送します。
天体好きなニコニコ動画ユーザーに人気の番組です。
家に居ながらにして、
- 月食
- 日食
- 流星群
が見られるありがたい番組です。
ウエザーニューズ
24時間生放送のお天気番組「SOLiVE24」にて全国6か所から生中継。
また、次のような各種動画サイトで見ることができます。
- ウェザーニューズのウェブサイト
- ニコニコ生放送
- YouTube Live
- LINE LIVE、Periscope
- FRESH!
- Facebookライブ動画
ライブ配信していない天体イベントもあります。
各サイトのホームページでご確認ください
また、ウエザーニューズでは中継で捉えた流星の動画が3分以内にスマホに届く『流星キャッチャー』という通知サービスがあります。
『流星キャッチャー』の登録は以下の通りですので参考にされてみてください。
- スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」をダウンロード
- 「星空 Ch.」からアクセス
2019年以降のしし座流星群が見える時期
2018年のしし座流星群のピーク時は、月齢10でほぼ半月です。
しかし、深夜には月も沈みピーク時刻が近づく夜明け前は観測には好条件であることがわかりました。
2019年以降はどうでしょうか。
毎年の活動時期は11月6日頃から11月30日頃です。
極大日は11月18日前後で、時刻は年によって変わります。
- 2019年 18日14時✕
- 2020年 17日20時○
- 2021年 18日02時✕
- 2022年 18日08時✕
- 2023年 18日14時○
- 2024年 17日20時✕
- 2025年 18日03時◎
観測条件は、月齢とピーク時刻、活動の規模を考慮して判断しています。
今後は良い年と悪い年が交互にやってくる感じです。
2025年の観測条件は最良。
少し先になりますが楽しみですね。
なぜ毎年同じ期間に見ることができるのか
彗星は大量のガスとチリを吹き出し、そのチリは軌道全体に広がる帯となります。
地球の軌道がこの軌道と交わるとき、チリの粒が地球の大気と衝突し光を放つ現象が流星です。
地球が彗星の軌道と交わる時期は毎年ほぼ決まっています。
ですので、毎年同じ時期に流星群が見られるのです。
2018年に見れる流星群や天体イベント
2018年はしし座流星群の他にもたくさんの天体イベントが観測できます。
2018年の主な天体イベントは、
- 1月2日:スーパームーン
- 1月 4日:しぶんぎ座流星群
- 1月31日:皆既月食
- 4月23日:こと座流星群
- 5月 6日:みずがめ座η流星群
- 6月28日:うしかい座流星群
- 7月 3日:山羊座流星群
- 7月27日:ミニマムーン
- 7月28日:みずがめ座δ流星群
- 7月31日:火星大接近
- 8月13日:ペルセウス座流星群
- 10月22日:オリオン座流星群
- 11月 6日:おうし座流星群南群
- 11月13日:おうし座流星群北軍
- 11月18日:しし座流星群
- 12月14日:ふたご座流星群
- 12月23日:こぐま座流星群
などがあります。
今年も様々な天体観測を楽しめますね。
上記のように天体観測できる日は決まっていますが他にも、
- 見頃の時間
- 観測できる方角
- 次回の見れる日
などもわかっています。
1年間を通して行われる様々な天体ショー。
これらを見て楽しみたい方はそれぞれの観測情報を確認しておきましょう。
関連記事2018年日本で見れるおすすめ流星群や天体イベント&天体ショー!
まとめ
- 活動時期は11月6日から11月30日頃
- 極大日は11月18日前後
- 2018年のピークは11月18日7時
- 見頃となるのは、11月18日 深夜~夜明け
- ピーク時には1時間あたり数個の流星が見られる
- 流星は全天に流れるのでどの方向を見てもよい
- 視界の開けた広場や河川敷などの場所が最適
- この時期の晴れの確率は過去10年で50%くらい
- 夜は冷えるので観測には防寒対策が必要
- 2018年は半月だが、深夜に沈むので観測条件は良い
- 天体イベントではライブカメラでの生中継配信がある
- 主にライブ配信しているのは
- ニコニコ生放送の「ニコニコ天体観測」
- ウエザーニューズのお天気番組「SOLiVE24」
- 2019年以降も出現時期は同じ
- 極大日は多少異なる(17日または18日)
- 今後は条件の良い年と悪い年が交互にやってくる
- 2025年は最良の観測条件
しし座流星群は、11月の夜空を華やかな流星で飾ってくれます。
その1か月後には、
流星の数においては流星群のなかで最大の「ふたご座流星群」が観測できます。
条件が揃えば1時間に100個も出現することも。
観測できる日は2018年やそれ以降もわかっています。
冬の夜空に流れるたくさんの流星を見たい方は確認しておきましょう。