旧暦では一月が30日で表わされています。
1日から30日までのなかで、特徴的な月にはそれぞれの名前がついており、そのなかでもよく耳にするのが、十三夜・十五夜・十六夜・十七夜です。
これらは月の満ち欠けの呼び名で、それぞれがとてもロマンに満ちた読み方や、素敵な意味や由来がありましたので紹介します。
十三夜の読み方・由来と意味
十三夜の読み方は「じゅうさんや」です。
十三夜とは旧暦9月13日の月、又は新月から数えて13日目での月という意味です。
新月とは月が隠れて見えない状態のことを言います。
他には、旧暦9月13日の月のことを
- 「豆名月」(まめめいげつ)
- 「栗名月」(くりめいげつ)
と読んでいます。
または十三夜は、「後の月」(のちのつき)とも読み、中秋の名月についで2番目に美しいとされています。
十五夜の頃は台風が来る季節でもあり、月が綺麗に見えないことが多いですが、十三夜は晴れの日が多いというので「十三夜に曇りなし」という言い伝えもあります。
昔は十五夜にお供えすると必ず十三夜にもお供えをしており、どちらかだけをお供えすると「片見月」(かたみづき)と言って縁起が悪いと言われました。
月を女神に例えた先人は、十三夜の女神が嫉妬すると言って両方の月を愛でるようにしたのでしょう。
十五夜の読み方・由来と意味
十五夜の読み方は「じゅうごや」別名 望月(もちづき)とも呼ばれ、旧暦8月15日の月こと意味します。
十五夜についてお月見(十五夜)の由来や意味を保育児の子供でも簡単理解できる方法で紹介しています。
十六夜の読み方・由来と意味
十六夜の読み方は「じゅうろくや」、
または「いざよいつき」です。
他にも、十六夜のことを「既望」(きぼう)と呼び、この意味は満月が既に過ぎた後の月のことです。
そして別名「不知夜月」(いざよいづき)とも呼ばれています。一晩中月が出ていて明るくて「夜をしらない」という意味です。
十六夜の意味は、旧暦8月16日の月、又は新月から十六日目の月です。
「いざよい」「いざよう」に由来します。
「いざよう」の意味は「ためらう」だそうです。十五夜の日よりも月の出が少し遅れるので、月が顔を出すのをためらっているという表現をされてました。
十七夜と読み方・由来と意味
十七夜の読み方は「じゅうしちや」です。
別名、立待月(たちまちづき) と読みます。
意味は、旧暦8月17日の月、又は新月から17日目の月です。
由来は、夕方に月の出を「いまかいまかと立って待つ うちに月が出る」と言うくらいなかなか月が出ず日が沈み、月が遅く顔を出すことから呼ばれるようになりました。
十七夜は日が沈んでから1時間40分後なので、あんまり早くから待つと疲れるそうです。
先人は月の出をとても楽しみにされていたのが良くわかりますね。
昔の人々が月の出を待ちわびたのは、夜の農作業時に月の明かりがとても重要でした。
畑や夜道を照らすお月さまはとてもありがたい存在でした。
他の月にも名前がある
他にも次のような月の名前がありました。
まず、1日から30日までの特徴的な月の説明を簡単にしていきます。
- 1日 新月(しんげつ)
- 2日 二日月(ふつかづき)
- 3日 三日月(みかづき)
- 8日 上弦の月(じょうげんのつき)
- 11日 十日余りの月(とおかあまりのつき)
- 14日 待宵月(まつよいづき)
- 18日 居待月(いまちづき)
- 19日 臥待月 (ふしまちづき)
- 20日 更待月(ふけまちづき)
- 23日 下弦の月(かげんのつき)二十三夜(にじゅうさんや)
- 26日 二十六夜 (にじゅうろくや)
- 30日 晦日(つごもり・みそか)
それぞれの月に名前が付いており、先人達がいかに月と関わりが深かったのかが分かります。
旧暦を用いた時代には、月の形を見て今日は何日と分かったようです。
そして月の形を覚えていて、正しく見分けたということです。
例えば、「月を見て今日は三日月だから3日だね」「今日は上弦の月だから8日」というように。
他にも旧暦には、『和風月名(わふうげつめい)』といって、月の和風の呼び名があったので紹介したいと思います。
旧暦の1年の月の呼び方
旧暦とは太陽の動きで時を刻む新暦と相対して月の満ち欠けによって、一ヶ月の長さを計って決めていました。
日本では明治6年まで「旧暦」を使用していたので、この読み方は今でも私達の生活に根強く残っています。
月の名の由来は季節や行事に合わせたものが多く、今の暦にも日めくりなどには載っていますね。
- 一月 睦月(むつき)
- 二月 如月(きさらぎ)
- 三月 弥生(やよい)
- 四月 卯月(うづき)
- 五月 皐月(さつき)
- 六月 水無月(みなづき)
- 七月 文月 (ふづき)
- 八月 葉月(はづき)
- 九月 長月(ながつき)
- 十月 神無月(かんなづき)
- 十一月 霜月(しもつき)
- 十二月 師走(しわす)
それぞれの漢字から意味は知らなくても日本人なら、なんとなく季節を想像することができます。
まとめ
十三夜・十五夜・十六夜・十七夜のそれぞれの読み方と、由来や意味を調べました。
- 十三夜(じゅうさんや)は旧暦9月13日の月のことを意味し、十五夜に次いで綺麗な月が見えるとされています。
- 十五夜(じゅうごや)は旧暦8月15日の月こと意味し、お月見と言われ月を愛でて作物の収穫に感謝と豊作祈願を行います。
- 十六夜(じゅうろくや)は旧暦8月16日の月、又は新月から十六日目の月を意味し、十五夜よりも月の出が少し遅れ、月が顔を出すのをためらっていることに由来します。
- 十七夜(じゅうしちや)は旧暦8月17日の月、又は新月から17日目の月を意味し、別名が立待月と言い、日が沈み月が遅く顔を出すことに由来しています。
普段は月をあまり眺めることはありませんが、これからは夜空を見上げ月の変化を楽しみたいと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。