家族がインフルエンザにかかったら、感染者を安静にしてもらう為に、とりあえず掃除は治ってからしようと思っていませんか?
実はそんなときこそ、いつもよりお部屋を掃除しましょう。
清潔に保つことでインフルエンザも早く治るし、他の人にうつさなくて済むんです。
今回はインフルエンザに対しての温度・湿度の設定や、換気や掃除について調べてみました。
インフルエンザウィルスが「生きてる」時間
インフルエンザウイルスは結構しぶとくて、服や布団についても1日~2日は生きています。
そしてインフルエンザの感染力はすごいんです。
どれくらいかと言いますと、肺と気道の入り口の粘膜にウイルスが付着すると、20分で細胞に入り込み増殖します。
一つのウイルスが
- 8時間後には100個
- 16時間で1万個
- 24時間で100万個
にまで増えます。
100万個になったらくしゃみや咳、喉の痛みなどの症状が現れるといいます。
インフルエンザが部屋に「とどまる」時間
インフルエンザの感染力はすごいんですが、心配はいりません。
いろんな環境因子も作用しますが、空気中に放出されたウイルスが感染力を持っているのは2時間くらいだと言われています。
その後ウイルスは
- 空気中を浮遊して落ちる
- 床に付着する
- 床が乾燥で再び舞いあがることもある
環境によりもっと長い間生き続けますが、空気が湿ってると死んでしまいます。
どこに潜んでいるのか
では、くしゃみで飛んだウイルスはどこに潜んでいるのでしょう。
インフルエンザウイルスは、服や布団などの布によくついており、ドアノブにもいます。
ではなぜドアノブに潜んでいるんでしょうか。
インフルエンザウイルスがドアノブに付着する経緯
通常はくしゃみをするときには、人は自然と口に手がいきます。
それは菌やウイルスを巻き散らかさないようにと自然に身についたエチケットでしょう。
ですがその動作で手にたくさんのウイルスが付着してしまいます。
その手を洗わないでドアに触れると、かなり強烈なウイルスの集団がドアノブにも付着します。
インフルエンザが1番好む場所がドアノブのような、表面がつるっとした物体なのです。
実験ではドアノブに付着したウイルスは最長48時間くらい生き、そのうち8時間くらいは感染力が残っていたと言われています。
インフルエンザを部屋から消毒・除菌するための方法
ではそんなインフルエンザウイルスを退治するのに、消毒や除菌するためにはどうしたら良いのでしょう。
それにはいくつか方法を紹介します。
温度・湿度を意識する
部屋の温度は21度以下にしない
インフルエンザウイルスは、低温の環境を好みますので夏にはインフルエンザは流行しません。
インフルエンザの弱点は温度で、高くなると死滅します。
室内の温度を21度以下にならないようにストーブを焚いて部屋を暖かくしましょう。
湿度は50%以上にする
湿度は50%から60%にするとウイルスの生存率がぐんと下がります。
暖房で温度を上げると空気が乾燥するので、加湿器などを使って部屋の加湿をしっかり行いましょう。
温度や湿度がインフルエンザウイルスにどう影響するかというのでこんな実験結果が出ています。
1番最適な数値が室温32度、湿度50%でその環境ではウイルスが入って来ても、6時間後のウイルス生存率は0だったそうです。
換気を定期的に行う
部屋の換気はマメに行いましょう。
なぜなら人は息をするために、一人あたり60分に6畳間くらいの空気を使っています。
つまり1時間でかなりの空気が汚れているということです。
寒いからといって換気を怠るとウイルスのかっこうの住処になってしまうでしょう。
換気をする窓の開け方ですが、部屋の対角線上の窓を15センチ開けて、15分たったら閉めます。
15センチを15分で覚えて換気を行うと効果が期待できるでしょう。
汚れた空気は喉を痛める1番の原因です。
抵抗力も落ち、風邪やアレルギーにもなりやすいのでインフルエンザの対策以外にも換気は大切なので覚えていると良いですよ。
掃除を徹底する
部屋の換気と合わせて重要なのが掃除です。
インフルエンザにかかった家族が同居している場合は感染が広がらない為にまずは掃除をしましょう。
いつもの掃除に少し気をつけて、ウイルスが部屋にいると念頭におき掃除をします。
床
まず床です。
インフルエンザウイルスは床に落ちるので、できたら床は濡れたモップで拭き掃除をすると良いでしょう。
ドアノブ
インフルエンザ菌が付着しやすいドアノブも普段は掃除したりしませんが、時々アルコール除菌をした方が安全です。
ゴミの処理
インフルエンザにかかった人が鼻をかんだティッシュなどにもウイルスがたくさんついています。
その都度ビニールの袋に入れて密封して捨てるなども大事です。
食べ物・食器
食事のときに感染者が口にして食べ残したものや食器は早めに始末しましょう。
塩素の力で除菌する
他にも部屋の除菌の方法ですが、今とても便利なものがいろいろ発売されているようです。
部屋に置くだけで空気をきれいにしてくれるというものです。
正露丸で有名な大幸薬品が開発して出している「クレベリン」が代表的で、二酸化塩素の分子が反応して空気中のウイルスを除菌してくれます。
- 効能にウイルス除去
- 消臭
- カビ抑制
- 除菌
- アレルギー物質除去
などがあります。
玄関にも塩素を置き除菌する
筆者が務めている介護施設で行ってる塩素による除菌の方法ですが、玄関に塩素(ハイター薄め液)をしみ込ませたマットを敷きます。
臭いは多少気になりますが、外から来る人の靴の裏を消毒して施設内にウイルスを持ち込まない対策をしています。
このやり方は、始めはノロウイルス対策でした。
しかし塩素はインフルエンザにも効果があったようで、3年間30人近い利用者スタッフは、インフルエンザにかかった人は1人もいません。
こういった対策グッズを、インフルエンザが流行する前に用意しておいてもよいかもしれませんね。
まとめ
- 締め切った部屋で飛散したインフルエンザウイルスが「生きてる」時間はおよそ長くても2日
- インフルエンザが部屋にとどまってる時間は環境にもよるが、ドアノブなどに付着して48時間も生きる
- インフルエンザウイルスを撃退する方法は、消毒・除菌にある
- ウイルスが早く死滅させるには、部屋の温度・湿度管理と、こまめな換気や掃除が重要
- 他にも手軽にウイルス退治をしてくれるグッズの置き型タイプの除菌剤がある
また、インフルエンザは出席停止の伝染病ですので、家族・兄弟がうつったときには隔離が必要です。
詳しい内容は以下のリンク先からご覧になって下さい。