最近は家庭でお月見をする家も少なくなりましたが、保育園や幼稚園などでは必ず年中行事にお月見をしていますよね。
その行事の前に子供に「お月見ってなに?」とか「なんでそんなことするの?」と聞かれた時にどう答えますか?
保育園児の特徴は、いろんなことに興味を持ち、疑問に思うことを連発し、またなんでも吸収してしまう年代です。
良い機会なのでお月見の前に、子供にもわかるように説明できると良いですね。
では今回は、お月見の行事の由来や意味を、子供が簡単に理解できる方法をご紹介しようと思います。
お月見(十五夜)の由来や意味
今まで何度もお月見をしてきましたが、由来や意味については深く考えたことがないという人がほとんどでしょう。
日本人として、日本の行事を知っておいて損はないと思うので、この機会に知っておくことにしましょう。
お月見の3つ条件
お月見とは日本の伝統行事の一つです。
ただ夜の月を眺めたり、お団子を買って食べる・・・だけではお月見とは言えません。
お月見と呼ぶには3つの条件が揃う必要があります。
- 旧暦の8月15日の夜に月を愛でる
- 月見団子やススキや旬の野菜や、果物を盛りつけお供えする
- その年の収穫・翌年の豊作を月にお祈りする
このような条件があります。
筆者が子供の頃のお月見は、月が見える窓辺に小さな祭壇を用意していました。
近所で取ったススキを飾り丸いお団子やお饅頭をお供えし、しばらくして家族で頂いた記憶があります。
お月見の起源
お月見の起源はいつからなのかは実は良くわかっていません。
しかし、日本で月を愛でて楽しむという風習は、縄文時代からあったと言われています。
そして平安時代になると、中国の宮廷の行事が日本にも伝わり、奈良時代になると公家の間で広まったというわけですね。
当時から、十五夜の日に
- 月を愛でる
- 酒宴を行う
- 詩歌や楽器演奏
などが行われ風流を楽しんでいました。
それがいつしか公家だけのものではなくなり、酒宴も質素となりました。
その後、収穫が無事に終わった秋に、豊作を喜びや感謝の祈りをささげる行事へと定着したと思われます。
月の満ち欠けを見て、作物の植え付けの日や収穫の日を占うという習慣がありました。
十五夜の由来や意味
十五夜とは旧暦の8月15日から16日の満月の夜のことです。
月は15日周期で年に何度も巡ってきますが、旧暦の8月15日の月を主に十五夜と総称して言います。
読み方は「じゅうごや」と言い、他には
- 中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)
- 芋名月(いもめいげつ)
とも呼ばれています。
とくに秋の十五夜の頃には空気が澄んで美しいので、その日に月を愛でながら、作物を祈願してお供えをする日になりました。
他にも、十三夜・十六夜・十七夜などがあります
旧暦とは月の満ち欠けを基準にしている暦で、新暦は地球が太陽の周りを回る周期を基準にしている暦です。
今、使われているのは新暦で太陽暦とも言われています。
お月見をわかりやすく簡単に説明
それでは保育園児でもわかるように、もう少し簡単に説明してみましょう。
幼稚園児が質問しそうなことに対しての答え方を紹介します。
- なぜ十五夜にお月見するの?
- それは十五夜の夜が、ちょうどお月さまが綺麗に見える時期だからだよ。
また秋の収穫を終わった頃で、お月さまを眺めながら作物が取れたことに感謝し、来年もたくさん作物の獲れますようにとの願いを込めてお月見するの。
- なぜお団子を飾るの?
- お団子はお月さまの形に似せて作ってあるんだよ。作物が良く実った感謝のしるしとしてお月さまにおすそわけをするの。
- なぜススキを飾るの?
- 本当はお月さまが大好きな稲の束を飾ったほうがいいの。
でも十五夜の頃にはまだお米はできてないんだよ。だから稲に似ている形のススキを飾るの。
- なぜ月にウサギがいると言われているの?
- 月をみると、月でウサギがお餅をついているように見えるからだよ。
それと、ウサギがお餅をついて高い空からみんなに食べ物を平等に配ってくれるという意味があるの。
これだけ簡単に省略して話せば、小学生ぐらいなら理解できると思います。
しかし保育園児は自分の興味のあることにしか関心を示しません。
だからこそ保育園児の学習効果が高めるにはどうすればいいのかを知る必要があります。
そのうえて理解できる伝え方を考える必要がある、というわけですね。
まずは保育園児の特長を掴むことがポイント
保育園児と言っても年齢の幅は2歳児から6歳児まで幅があり個人差もありますが、平均的な特徴を上げてみました。
- 身体を動かすことによって学習することが多い傾向にある
- 絵本や紙芝居などのキャラクターやあらすじなどを記憶することができる
- 友達と遊ぶことが好きで、相手の立場や痛みなどをわかるようになる時期
- 教えたことはなんでも吸収してしまう
これらを踏まえながら、どうやったらわかりやすく伝わるのかということを考えてみましょう。
保育園児が簡単に理解できる方法
保育園児が簡単に理解できるにはいきなり話しても無理があります。
ですのでいくつか保育園児の特徴から、どうすれば理解できるかという方法を調べたのでご紹介します。
- 月がよく見える場所で話す 保育園児の頃は、身体を動かすことで覚えるという特徴があります。ですので行動と共にお月見をされてみて下さい。
一緒にお月見をし、なぜこの行事があるのかをじっくりお話されてみてはいかがでしょうか。
月がとてもよく見える場所へ遠出されるのもおすすめです。
- お月見の絵本を購入 月に関しての絵本はとてもたくさん出ていますので絵本を買って、一緒に絵本を見ながら読み聞かせをしてあげるのも良いと思います。
保育園児はたくさんの言葉を理解するようになっています。想像力をかきたてるように話し、より理解を深めれるようにしましょう。
絵本を読むことで、想像力が増して心が豊かになり、思いやりや優しさも合わせて学ぶ事ができると思います。
- 「うさぎ」を例に出して伝える 月のウサギのもちつきの話を一緒にします。
この時期は友達と遊ぶことが大好きで、友達との関わりが多く社会性を覚える時期だからです。
- 一緒に月見だんごを作る 食べることが大好きなお子さんには、一緒に月見だんごを作ります。お団子を作ったことで身体で覚えることができます。
そのときに、なぜ十五夜にお団子を供えるのか、お月見の意味を説明すると良いと思います。
まとめ
お月見の由来や調べてみましたが、とくにこれと言った由来はありませんでした。
お月見は三つの条件があり、日本の伝統行事で旧暦の8月15日を十五夜と言います。
保育園児には簡単に理解できる方法は、
- 実際に、家族で一緒に月見をし会話する
- 絵本を買い読み聞かせをする
- 月のウサギのもちつきの話を一緒にする
- 一緒に月見団子を作りお月見について説明する
このような体験を通して理解してもらうのがベストな方法だと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。