葬儀の際に「ご愁傷様です」という言葉よく耳にしますが、もし言われた場合にどう返事をしたらよいのでしょうか?
訃報は突然にやってきます。
いざその場面になった時に困らないよう、返事の仕方について学んでおきましょう。
葬儀で「ご愁傷様です」と言われた場合の返事
「ご愁傷様です」と声をかけられた場合、どのように返事していいか考えておかないと言葉が出てきませんよね。
- とっさに言葉が出てこない
- 相手が声をかけて早々に立ち去る
など、とっさに返事に困ってしまったときは黙礼でもOKです。
深くお辞儀をして感謝の意を表せば大丈夫ですが、言葉として返事する方法も覚えておきましょう。
返事の例として次にような言葉があります。
恐れ入ります
相手に敬意をもって感謝の意を短く表す返事です。
前後に言葉を付け足さなくてよいので、この言葉のみで大丈夫です。
しかしこの「恐れ入ります」は、
- 「恐れ入りますが」
- 「恐れ入ります、申し訳ないけれど~」
という意味の言葉もあります。
勘違いして言葉が続くと思い、戸惑いのある対応をする方もいるかもしれませんね。
お心遣いありがとうございます
感謝の意を表す率直な言葉です。
「ありがとうございます」のみだと疑問に思うこともあるのでその前に
- 「お心遣い」
- 「お気遣い」
- 「お悔やみいただき」
などと具体的に言葉を足しましょう。
しかし葬儀の際は「ありがとうございます」は、ありがたくない出来事だけに弔事では避けるという考え方もあります。
実際は多くの人が使っていますので違和感はないのですが、賛否両論あることは覚えておきましょう。
痛み入ります
聞き慣れない言葉ではありますが、相手の配慮などに対して恐縮して感謝する意味です。
「恐れ入ります」よりもかしこまった印象ですね。
意味がわからないと不自然に聞こえてしまう場合もあります。
しかし「痛み」という言葉を入れることで本来の意味ではなく、悲しみで心が痛んでいるという印象を与えることができます。
返事の後に、言葉を続ける場合
第一声で相手にお悔やみの言葉をいただいたことへの感謝の意を述べた後はどんな言葉を続ければよいのでしょうか?
- お忙しいなか、ご参列いただきありがとうございます。
- ご丁重なお悔やみをいただき、恐れ入ります。
- ○○(故人)が生前、大変お世話になりました。
このような形で来ていただいたことや、生前にお世話になったことへの感謝の気持ちを述べましょう。
当然ですが、故人は親交のあった方へ感謝することはもうできないわけです。
遺族として故人に代わるつもりで、言葉を重ねて丁寧に気持ちを伝えるといいですね。
メールで「ご愁傷様です」と言われた時の返信は?
ではメールで「ご愁傷様です」と送られてきた場合にはどのように返信すればよいのでしょうか?
メールで送られてくる場面としては次のケースが想定されます。
- 訃報をメールで知らせた時の返信(出欠席について)
- 後日、葬儀に参加できなかったことへのお詫びの連絡
メールでは直接言われたときのように短い言葉で返事するわけにもいきません。
お悔やみへの感謝の意を丁寧に書く必要があります。
文章で書くときのポイント
先に述べたような場面でのメールに返信する際には次の3つの事項は必ず入れましょう。
- 連絡してくれたことへの御礼
- お悔やみの言葉に対しての感謝
- 葬儀について
まずはメールで連絡をしてくれたことへの感謝です。
次に「ご愁傷様です」に対しての感謝の気持ちを示し、葬儀についてお知らせをしましょう。
葬儀の前なら「いつ行われるかなどの日程」を。
葬儀の後なら「無事に終わったこと」を連絡しましょう。
「ご愁傷様です」への返信文例
葬儀前の返信については忙しいことを相手も理解していますので、返信は簡単なものでもかまいません。
葬儀「前」の場合
- ご多忙の折、ご連絡いただきありがとうございます。
大変なお気遣いいただき、痛み入ります。
突然のことではありましたが、精一杯、見送ってまいりたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
葬儀「後」の場合
-
お忙しいところ、メールにてご連絡いただきありがとうございます。
ご丁寧にお悔やみをいただき、恐れ入ります。
おかげさまで通夜・葬儀とも無事に相済ませることができました。
目まぐるしかった数日間が終わって安心した同時に、静かになりすぎてしまい急に寂しさが込み上げてきています。
これからは家族で支え合っていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
まとめ
「ご愁傷様です」と言われた場合の返事について調べましたが、次のことがわかりました。
- 直接言われた場合の返事は、咄嗟に言葉が出てこなから黙礼をする
- 「恐れ入ります」などを使い、お悔やみに対しての感謝の意を述べる
- 「お心遣いありがとうございます」の「ありがとうございます」は弔事で使うべきではないという意見もある
- メールで言われた場合の返信は丁寧に文章を書く
- 内容に入れるべき事項は「連絡してくれたことへの御礼」「お悔やみの言葉に対しての感謝」「葬儀について」
- 葬儀前に言われた場合はいつ行われるかなどの日程を書く
- 葬儀後に言われた場合は無事に終わったことを書く
身内の不幸に心が痛んでいることかと思いますが、葬儀はしっかりと行って故人を見送ってあげましょう。