スーパームーンという言葉を聞くようになったのは、いつの頃からでしょうか。
月の大きさが違って見えるのは目の錯覚と思っていたけれど、本当に大きさが変わっていたんですね。
そんなスーパームーンは、今年早々に登場。
次はいつ見られるのでしょうか。
そして、ムーンのときには巨大地震が来るという噂があるようですね。
いろいろと気になるスーパームーンについて調べてみました。
スーパームーンとは
月が地球に最も接近した状況で、満月または新月になった姿、あるいはその現象のこと。
月は地球の周りを楕円軌道を描いて回っています。
満月でも「地球から遠い満月」と「地球から近い満月」があるのです。
- 地球から遠い満月=最小の満月
- 地球から近い満月=最大の満月
というわけです。
地球と月との距離は、約35万6千km~40万7千kmで変化。
このなかで、地球に90%近づいた場合に見える満月または新月をスーパームーンと呼んでいます。
スーパームーンの月との距離は、約35万6千km~35万8千km。
最大の満月は最小の満月より、直径で約14%、面積で30%大きく見えます。
新月の場合は、
暗いのでほとんど認識できません。
そして「スーパームーン」という言葉は天文学の正式な用語ではなく、定義もはっきりとしていません。
近年になって言われ始めた占星術の用語です。
また、スーパームーンとは逆に、最も遠い満月は「ミニマムーン」といいます。
こちらはあまり知名度がありませんね。
スーパームーンは1年に何度見られるのか
スーパームーンの周期はおよそ1年に1回くらいと言われています。
ほぼ、1年に1回見られるスーパームーンですが、見られない年もあります。
2017年は1度も見られませんでした。
逆に2014年は、
- 7月13日
- 8月10日
- 9月9日
と、3回も見られました。
日本で見られる時期と世界で見られる時期は違うのか
国によってスーパームーンが見れる日時は違います。
しかし、満月のでるタイミングが国によって異なるわけではありません。
時差の関係で、日時に違いが出て来るということです。
日が違う場合でも1日ずれるだけのことです。
また、スーパームーンの時間が昼間の場合は、1番大きい時間帯に見ることができないので、日没を待って見ることになります。
ふつうの満月との違い
「スーパー」という名前がつくので普通の月よりも大きいというのはなんとなく予想がつきますが、そのほかにもいくつかあるようです。
スーパームーンと普通の満月ってどこが違うのでしょう?
- 「対象」が違う
- 「大きさと輝き」が違う
- 「地球からの距離」が違う
- 「見える回数」が違う
違い1:「対象」
スーパームーンとは月が地球に最も近づくことによって大きく見えることです。
この月と言うのは「満月」と「新月」が対象となります。
違い2:「大きさと輝き」
満月のスーパームーンの場合はその明るさが、1番遠い時の満月よりも約14%大きく30%輝きます。
違い3:「地球からの距離」
満月は地球から見て、
太陽と月の角度が180°の時に見える月のことで、距離は関係ありません。
地球と月の距離は約35万6千km~40万7千kmの間で変化しています。
スーパームーンは、その距離が35万8千km以上のときです。
違い4:「見える回数」
満月は1年におよそ12回見ることができます。
スーパームーンは1年に約1回しか見ることができません。
2018年のスーパームーンは1月2日
今年のスーパームーンは1月2日でした。(海外では元旦のところもありました)
今年最大の満月です。
日本各地で綺麗なスーパームーンが見られましたね。
「まんまるスーパームーン」
まんまるスーパームーン!!
今日2018年1月2日の月は,今年最も大きく見える満月です.満月はひと月毎に異なる名前を持っており,1月の満月は吠える狼にちなんでWolf Moonと呼ばれたり,Ice Moonとも呼ばれます.色んな名前を持っていても月はただひとつ.今宵も月が綺麗です. pic.twitter.com/uMt6jdsGxg— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2018年1月1日
「長崎のスーパームーン」
長崎の友達が撮った2018年1月1日 元旦のスーパームーン
凄すぎィ~? pic.twitter.com/R06LRveSp2— tatsu@ (@0913Tatsuaki) 2018年1月2日
お正月からこんなステキなお月さまが見られるなんて!
今年は良いことがありそうな予感がしますね。
次回のスーパームーンはいつ頃?
先程も紹介しましたが、スーパームーンの周期はおよそ1年に1回くらいと言われています。
ほぼ、1年に1回見られるスーパームーンですが、見られない年もあります。
最近では2017年です。
スーパームーンが見られない年を「シャイムーンイヤー」と呼びます。
しかし、2014年には1年に3回も見ることができました。
スーパームーンが見える周期は決まっているのでしょうか
過去にスーパームーンが見えた月
2010年以降のスーパームーンの日を調べてみました。
- 2010年1月30日
- 2011年3月19日
- 2012年5月6日
- 2013年6月23日
- 2014年7月13日
- 2014年8月10日
- 2014年9月9日
- 2015年9月28日
- 2016年11月14日
- 2018年1月2日
スーパームーンが見えなかった年もあります。
しかし、およそ1年プラス40~50日くらいの周期で見えるようですね。
例外もありますが、翌年の翌月または翌々月に見られることが多いようです。
今後見ることができるのはいつ?
2019年以降のスーパームーンが見られる日は、
- 2019年2月19日
- 2020年4月7日
- 2021年5月26日
- 2022年7月14日
- 2023年8月31日
- 2024年10月17日
- 2025年12月5日
となっています。
2019年以降のスーパームーンが見られる日も、
やはり「1年プラス40~50年くらいの周期」ですね。
2025年までは毎年スーパームーンが見られるようです。
また、ステキなスーパームーンが見られると良いですね。
スーパームーンと地震との関連性
今年1月のスーパームーンの時期に巨大地震が起きる可能性があると警告するこんな記事も配信されていました。
しかし、実際には地震は起きませんでした。
過去のスーパームーンの時期には大地震は起こったのでしょうか。
2010年以降、スーパームーン前後のマグニチュード6以上の地震は以下の通りです。
- 2010年 5月 5日・・ 4月26日 石垣島南方沖M6.6 震度2(9日前)
- 2011年 3月19日・・ 3月11日 東日本震災M9.0 震度7(8日後)
- 2012年 5月 6日・・ 5月20日 三陸沖M6.5 震度3(14日後)
- 2013年 6月23日・・ なし
- 2014年 7月13日・・ 7月12日 福島県沖M6.5(前日)
- 2014年 8月10日・・ 8月 3日 中国雲南省M6.5(8日前)
- 2014年 8月10日・・青森県東方沖M6.1(当日)
- 2014年 9月 9日・・ なし
- 2015年 9月28日・・ 9月16日 チリイヤベル地震M8.3(12日後)
- 2016年11月14日・・11月14日 ニュージーランド北カンタベリー地震M7.8(当日)
- 2016年11月14日・・11月22日 福島県沖M7.4 震度5弱(8日後)
- 2018年 1月 2日・・なし
10回のスーパームーンの内、地震が起きたのは7回。
やはり、スーパームーンの時期には地震が起こりやすいのでしょうか?
しかし、大地震の定義としてはマグニチュード7~7.5なので、そう考えると回数は減って4回です。
巨大地震に至っては2回です。
- M3.0~ 4.5・・・小地震
- M5.0~ 6.5・・・中地震
- M7.0~ 7.5・・・大地震
- M8.0~ 8.5・・・巨大地震
- M9.0~10.0・・・超巨大地震
スーパームーンが大地震を引き起こしている確率
2010年以降マグニチュード7以上の大地震は40回以上起きています。
スーパームーンの時期に起きたのはその内の2回なので、確率的にはそれほど高いとは言えませんね。
たまたま一致したことが大きく取り上げられるので、そのような関係があると思わされてしまうのでしょう。
特に、東日本大震災の印象が強かったので、よりイメージ付けられてしまったのかもしれません。
スーパームーンの時期に大地震は起きるかもしれないが、スーパームーンが大地震を引き起こしてるわけではないということです。
しかし、地震大国の日本に住む身としては、いつ地震が起きてもおかしくないことを心に止めて、常に地震対策を怠らないようにしたいですね。
地震と月の関係
地震のなかでも深さ40km以内の比較的浅い地点で起こる地震。
これについて月の引力により断層にかかる力が大きくなればなるほど地震が発生しやすくなるという学説があります。
月や太陽の引力は、潮の干満だけではなく地球そのものにも働きます。
このような小さな変化を「地球潮汐」
断層のひずみが限界に達した状態では、この地球潮汐が地震の引き金になる可能性が高いという研究結果が発表されています。
満月や新月の時は、潮汐力が高くなるので、地震の起きる確率も高くなるということですね。
しかし、潮汐の力によって地震が起きるのではありません。
あくまで最後のひと押しの作用であるということです。
そう考えると、スーパームーンと地震の関係も多少はあるのかもしれませんね。
満月と人間の活動
人間の活動は月の周期にと深く関わっているという説があります。
たとえば、新月や満月の夜には出産が増える、という説。
サンゴやウミガメが満月や新月の夜に産卵することはよく知られていますね。
人間も月と関係があるのでしょうか。
新月や満月の夜は出産が多い?
潮の干満は月の引力の作用です。
人間の体は8割が水でできているので、海水と同じように月の引力の影響と受けると言われます。
また、女性の生理周期は月の周期と同じ28日。
月の満ち欠けのリズムと関係があると思われています。
産婦人科では月齢カレンダーが貼ってあるところもあり、実際に満月の夜にお産する人が多いと言う証言もあります。
相反する2つの説
アメリカの医学博士アーノルド・リーバーは、「月の魔力」という著書のなかで以下のように述べています。
「新月や満月の時の出産は、ほかの時期に比べて約10%増加する」
ところが、カリフォルニア大学の天文学博士ジャン・リュック・マーゴットは、
この統計には欠陥があると考えました。
改めて大規模な調査をした結果、月の満ち欠けと出産には相関性はないという論文を出しています。
このように迷信だという産婦人科医師がいることも事実で、相反する2つの説があり現状では答えは出ていません。
科学的な証明はされていない
そもそも、潮汐力が人間の体に与える力はごくわずかなもの。
その力が出産にまでおよぶとは考えにくいでしょう。
満月や新月の時期と出産が重なったという体験談が多いことも事実です。
しかし関係なかったと言うものもあることも事実。
現場の声は真実味があり、異をとなえるものではありません。
現時点においては「満月と出産は関係がある」という説に対し、科学的な証明はされていないということは事実として受け止めたいと思います。
まとめ
- スーパームーンとは地球から最も近くなった満月と新月のこと
- スーパームーンという言葉は、天文学の正式な用語ではない
- 最も遠い満月は「ミニマムーン」という
- スーパームーンはおよそ1年に1回見られる
- スーパームーンと普通の満月の違い
- スーパームーンは満月と新月が対象
- 大きさが14%、輝きが30%違う
- 地球からの距離が違う
- 見える回数が満月は1年で約12回で、スーパームーンは約1回
- 2018年のスーパームーンは1月2日だった
- スーパームーンの周期はおよそ1年と40~50日
- 2019年は2月19日に見られる
- スーパームーンの日は巨大地震が起きるという説がある
- 過去に大地震が置きが事があるが関係性は不明
- 月の引力の力が地震の引き金になることはある
- 満月の日は出産が増えるという説もある
- 実際に増えているという声もあるが、迷信という意見もある
- 月の影響についてはまだわからないことが多い
スーパームーンが見られる時期にはとても話題になります。
約1年に1回しか見ることができないので、そのときには気象条件が整っているといいですね。