【入学祝い】のし袋や中袋の書き方(名前や金額)の例や見本

親戚や親しい友人の子供の成長は早く感じるもので、幼稚園(保育園)、小学校、中学校、高校、大学と入園や入学の節目にはお祝いをしてあげたいですよね。

「親しき中にも礼儀あり」というように、入学祝いを渡すときにはきちんとマナーを学んで贈りたいものです。

今回は 入学祝いを贈る際に使う、のし袋や中袋の書き方などを学んでいきたいと思います。

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のし袋の種類

入学祝いにお金を贈る場合はのし袋を使いますよね。

しかしコンビニや100均で売っているのし袋なら何でも使って良いわけではありません。

のし袋には用途や金額によって使う種類が異なります。

のし袋は「水引」を使用

一般的にお祝いごとに使うのし袋は、「水引」という結び目がある封筒のことを指します。

水引は、

  • 「結びきり」
  • 「蝶結び」

の2種類があり、お祝いをする用途によって使い分ける必要があります。

「結びきり」の水引を使用する場合

「結びきり」と呼ばれる結び方は、一度結ぶと簡単にはほどけないことから、一度きりであってほしい「結婚祝い」で使います。

結婚は何度もするものではなく、一生に一度のお祝いであった方が良いですよね。

「蝶結び」の水引を使用する場合

「蝶結び(花結び)」と呼ばれる結び方は、結び目を引っ張れば何度でも結ぶことができることから、何度あっても良いお祝いごとに使います。

  • 幼稚園(保育園)
  • 小学校
  • 中学校
  • 高校
  • 大学

など入学祝いは何度でもありますので、「蝶結び」ののし袋を使います。

またお祝いごとですので、紅白の色がついた蝶結びを使いましょう。

金額でのし袋を使い分ける

入学祝いに包む金額によってのし袋も使い分ける必要があります。

では金額を目安はどのくらいなんでしょうか。

1万円を目安に入れる場合


封筒に水引が直接印刷されているタイプの封筒は、目安として1万円を入れるときに使いましょう。

1万円を目安とするならば、水引のないタイプの可愛い封筒も最近では販売されていますので、そちらを使っても大丈夫です。

2万円以上を目安に入れる場合

2万円以上の金額を包む場合は水引が印刷されたものではなく、実際に結ばれているものを使いましょう。

派手な封筒の割には中身の金額が安すぎると相手をガッカリさせてしまいますよね。

のし袋の表書き

封筒の用意ができたら、のし袋の表書きを書きましょう。

一度書いてしまうと後から修正することは絶対にNGですので、書き方をしっかり学んで集中して記入しましょう。

記入の際に用意する筆記具

書くときに使うものは、

  • 毛筆
  • 筆ペン

になります。

サインペンでも良いのではという意見もあるようですが、基本的には筆ペンが一般常識ですので、今後使うことも考えて用意しておきましょう。

もちろん、ボールペンや鉛筆などは絶対にNGです。

見た目に格好悪いですし、お祝い事は太くて濃い黒文字で書くという慣習があります。

筆ペンの薄墨タイプは弔事

筆ペンも弔事に使う薄墨タイプがありますので、絶対に使わないように気をつけましょう。

上段の書き方

まずは、水引を境にした上段スペースから記入していきましょう。

入学のお祝いですので

  • 「入学祝」
  • 「御入学御祝」

と、のし袋の真ん中に記入しましょう。

「祝御入学」、「御入学祝」と書くように紹介しているサイトが多いですが、これは避けたほうが無難です。

その理由は四文字は死文字と言われ、お祝いごとに使うのは不適切という意見があるからです。

どうしても四文字を使いたい場合は「祝 御入学」といった形でスペースを入れて記入しましょう。

下段の書き方

次に水引より下の段は、贈り主の名前をフルネームで書きます。

上段に書いたお祝いの文字よりも少し小さめに書くとバランスよく、名前を主張し過ぎない印象を与えることができます。

夫婦や家族で送る場合

夫婦や家族で送る場合は世帯主1人の名前を書くことが一般的です。

連名で書く場合は、世帯主の氏名の左側に名前のみを書きましょう。

ただし、連名で書くのは3名までが限度です。

家族で送る際に4名以上の名前を書きたい場合は、世帯主の名前のみを書きましょう。

4名以上の友人で合同で送る場合

4名以上の友人で合同で送る場合は、「友人一同」と書くか代表者の名前の横に「他一同」と書きましょう。

中袋の書き方

中袋には以下を記入します。

  • 入れる金額
  • 住所
  • 氏名

無地の白い封筒タイプと、あらかじめ記入欄が設けられているタイプがありますので、書き方に注意しましょう。

無地の白い封筒の書き方

封筒表の中央に縦書きで「金」と書き、スペースを空けて入れる金額を次のように書きます。

  • 金 壱萬円
  • 金 弐萬円
  • 金 参萬円
  • 金 伍萬円
  • 金 拾萬円

数字は単純な字形の漢数字の代わりに用いる大字(だいじ)を使います。

大字(だいじ)とは

大字とは「一」を「壱」、「二」を「弐」と書くことで単純な数字の改変を防ぐために用いられる数字です。

今時そんなことをする人はいないと思いますが「壱」としっかり書くことで間違いもなく、見栄えも良いですよね。

四と九は死と苦を連想させるので使わないようにしましょう。

また、六もキリが悪いという理由で使われません。

七と八の大字は一般的ではないですので、そのままの漢数字を使いましょう。

無地の白い封筒の裏面の書き方

無地の白い封筒の裏面は、

  • 住所
  • 氏名

を左下の縦書きで記入しましょう。

記入欄があるタイプの書き方

記入欄があるタイプは、表に住所を書く欄が設けられている場合があります。

電話番号を記入するタイプもありますので、記入欄に沿って縦書きで漢数字を使って書きましょう。

横書きで記入欄タイプ

金額も裏面に横書きで記入欄が設けられているタイプがあります。

横書きの場合は算用数字で書きましょう。

その際は縦書きの時の同じように数字の前に「金」を入れ、円の後に「也」と書くと丁寧でしょう。

連名の中袋の書き方

連名で渡す場合には表書きと同じように3名までは中袋に、住所と名前を書きましょう。

4名以上の場合は見辛くなってしまいますので、和紙など別紙に1人1人の住所と名前を記入して同封します。

贈り主の全員の連絡先を書くことはマナーですので、めんどくさがらずに必ず記入しましょう。

お金を入れる表裏と方向

お札にも表裏があり、正しい入れ方の方向があります。

お祝い事の場合は、お札の表面である人物が描かれている方を中袋の表面に合わせ、人物が封筒の上部に位置する方向にお札を入れます。

中袋が横から折りたたんで包むタイプでも、表裏と方向は全く同じに入れます。

逆に入れてしまうと弔事での入れ方になってしまうので気をつけましょう。

また当然ですがお札は、新札を使います。

どうしても手元にない場合はできるだけキレイなお札をスチームアイロンで伸ばして使いましょう。

のし袋の包み方

最後にお金を入れた中袋をのし袋に包みます。

中袋とのし袋の表面が同じになるように入れ、上部から先に折り畳み、下部が上にくるように最後に折りたたみます。

この包み方は、お祝いの気持ちを上向きで包んで表すという意味です。

最後を下向きで包んでしまうと弔事での包み方になってしまいますので気をつけましょう。

メッセージを添える

入学お祝いは結婚式のご祝儀とは違い、直接渡すか遠方の場合は現金書留で送るものですので、メッセージカードなどを添えるとお祝いの気持ちがより伝わるでしょう。

メッセージを送る際はのし袋にカードを入れたり、中袋に直接書いたりするのではなく、別封筒で手紙やカードを渡しましょう。

直接渡す場合にはのし袋を親に渡し、メッセージは子供に直接渡すと良いですね。

お金だけだと少し素っ気ない感じがありますので、気持ちを文字にして添えることで印象がより良くなります。

まとめ

入学祝を贈る際ののし袋や中袋の書き方について調べてみましが、次のことがわかりました。

  • 入学祝を贈るのし袋は、紅白で蝶結びの水引を使う
  • 水引が直接印刷されている封筒は、1万円を目安に入れ、2万円以上は実際に水引が結ばれているのし袋を使う
  • のし袋の表書きは、毛筆か筆ペンの太くて濃い黒文字で書く
  • 表書きの上段は四文字を避けて「入学祝」「御入学御祝」などと書く
  • 下段は贈り主の名前をフルネームで書く(連名は3名まで)
  • 中袋の表は、大字を使って入れる金額を書く(例:金 壱萬円)
  • 裏面は、住所と名前を書き、連名で人数が多い場合は別紙に書いて同封する
  • 記入欄がある場合は沿って書き、横書きの場合は算用数字を使う
  • お札は人物が描かれている表面を封筒の表に合わせ、人物が上部に位置する方向に入れる
  • のし袋は最後に下部が上にくるように包む
  • メッセージを添えるとお祝いの気持ちが伝わり、より印象が良くなる

冠婚葬祭のお祝いは地方によって細かい部分の礼儀が異なる場合もあります。

しかし最低限の部分はしっかりとマナーを学んで恥をかかないようにしたいものですね。